今回は、高成長中のハイテクセクターETF【VGT】と大人気米国高配当【HDV】の組み合わせは相性がいいのではないかと思い考察しました。
これからの時代はハイテク銘柄の活躍が期待できますので、ハイテク+α の運用方法を考えて見ました。
ハイテクセクターのETFなら【QQQ】でもいいと思いますが、最近の運用成績は【VGT】の方がよかったので、今回は【VGT】を軸に運用方法を考えました。
今回の記事は長期運用のポートフォリオ作成の参考になりますので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
VGTとHDVについての解説記事
キャピタルゲイン狙いならこのETF、『【VGT】バンガード・米国情報技術セクターETF』についての解説
長期投資で役立つ高配当ETE、『【HDV】(iシェアーズ 米国高配当株ETF)』についての解説
VGTとHDVは愛称がいいのか考察
なぜ【VGT】と【HDV】?
なぜ【VGT】と【HDV】の組み合わせがいいのかと思ったのは、VGTの弱点をHDVが補えるのではないのかと思ったからです。
株価の値上がりは素晴らしいVGTの弱点は
- セクター構成が偏っている。
- 配当利回りが低い。
この2点が大きな弱点だと思います。
この弱点を補うのにHDVはもってこいのETFだと思い、この2つのETFの組み合わせがいいか考察して見ようと思いました。
構成比率は【VGT】【HDV】を50:50の比率で今回は考察しています。
※2021年1月までのデータ参照
VGTとHDVの基本情報
項目 | VGT | HDV |
---|---|---|
運用会社 | バンガード | ブラックロック |
構成銘柄数 | 344銘柄 | 74銘柄 |
分配金利回り | 約0.8% | 約4% |
決算日 | 3,6,9,12月 | 3,6,9,12月 |
経費率 | 0.10% | 0.08% |
2つのETFで約400銘柄に投資ができます。
信託報酬は2つとも安い水準になっていますので、長期運用には向いていると思います。
セクター構成
・【VGT】バンガード・米国情報技術セクターETFのセクター構成
セクター名 | セクター比率 |
---|---|
テクノロジー | 87.65% |
金融サービス | 8.98% |
工業 | 1.99% |
コミュニケーションサービス | 1.35% |
消費者の防衛 | 0.20% |
・【HDV】iシェアーズ 米国高配当株ETFのセクター構成
セクター名 | セクター比率 |
---|---|
エネルギー | 21.2 |
ヘルスケア | 19.3 |
コミュニケーション | 15 |
生活必需品 | 12.6 |
公益事業 | 9.3 |
金融 | 7.2 |
情報技術 | 7.1 |
資本財 | 6.3 |
素材 | 0.9 |
一般消費財 | 0.7 |
VGTのセクター構成はテクノロジー関連がメインです。
そして、HDVはエネルギーやヘルスケア、コミュニケーション、生活必需品のセクターが多めで構成されています。
2つともセクター構成があまり被っていなくて、分散投資できますので相性がいいと思います。
配当金
VGTの配当利回りは約0.8%と低いですが、HDVの配当利回りは約4%と高いです。
2つのETFを組み合わせることで、配当利回りは約2.4%とそこそこの配当利回りになります。
2つのETFのここ10年間の分配金の推移のグラフです⇩
両方のETFは、順調に増配していますので今後も配当金についても期待が出来ます。
しかも、2020年のコロナショックの年にも増配していますので、不況にも強いイメージがもてます。
VGTとHDVの組み合わせのバックテスト
VGTとHDVの50:50のポートフォリオと【VOO(バンガード・S&P500ETF)】の2011年12月31日から2020年12月31日までの成績を比べてチャートです⇩
【ETF replay参照】
緑:VGT+HDVのポートフォリオ
水色:VOO
ここ数年、VGTが株価を大きく上げていますのでVOOより良い成績になっています。
株価下落時もVOOより底堅い面があり、暴落にも強いようです。
今後はどうなるかわかりませんが、今までの成績を見るとなかなか良いと思いました。
コメント
VGTとHDVの組み合わせについては、
- 構成セクターが被っていない。
- 配当利回りがそこそこで、今後の増配にも期待ができる。
- 10年間の株価の動きで考えると、VOOよりも2つの組み合わせの方がいい。
- 暴落に強い。
VGTとHDVの組み合わせは個人的にはアリだと思います。
株価と配当金の成長性に期待でき、暴落に強いのは評価する点だと思います。
もっと配当金が欲しいならHDV比率を増やすか、受取配当金を別の高配当ETF(または個別銘柄)に再投資して調整すればいいと思います。
「完璧か?」と聞かれれば答えは「No」ですが、下手に運用するよりはいい組み合わせだと思います。
人それぞれ投資の目的がありますので絶対におすすめとは言いませんが、ハイテク銘柄を軸にポートフォリオを作成しようと思っているなら参考にして頂ければと思います。
以上で今回の記事を終わります。
今回の記事があなたのなにかに役に立てれば幸いです。
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