今回は、ナスダック100指数に投資して配当利回り5%以上でキャピタルゲインも狙えるETF『【QYLG】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール50 ETF』について解説します。
運用方法が分かりにくいETFですが、配当金生活(またはFIRE)をしたいと思っている人に特にオススメのETFですので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
QYLGの概要
【QYLG】: グローバルX NASDAQ100・カバード・コール50 ETF
2020年9月18日から運用開始された新しいETFです。
投資内容は、NASDAQ100指数の株式を購入し、対応する同一指数の50%をコール・オプション売却して分配金を出します。
簡単に言うと、ナスダック100指数に投資をしているキャピタルゲイン狙いのQQQとインカムゲイン狙いのQYLDに半分づつに投資をしているETFセットになります。
なかなか面白そうなETFですね(笑)
カバード・コールとコール・オプションについて解説
原資産が権利行使価格以上に上昇した場合は超えた部分の値上がり益を放棄することになります。
値上がり益の一部を放棄する代わりにオプション(手数料)で稼ぐというスタイルになります。
これをカバードコール戦略といいます。
新生銀行のホームページに詳しく説明されたページがありますのでよければ、そちらをご覧ください⇩⇩
※2021年11月のデータ参照。
QYLGの基本情報
名称 | グローバルX NASDAQ100・カバード・コール50 ETF |
運用会社 | グローバルX |
構成銘柄数 | 103銘柄 |
分配金利回り | 5.42% |
決算日 | 毎月 |
経費率 | 0.60% |
投資先はコロナショック以降注目のナスダック100指数になります。
配当利回りは5.4%と高利回りで、毎月分配型のETFですので配当金生活向けのETFでもあります。
信託報酬0.60%と経費率が高くなっているのは運用方法がカバードコール戦略と言うオプション取引をしていますので仕方ないと思います。
QYLGの購入は、SBI証券や楽天証券、マネックス証券で購入可能です。
その他のカバードコール戦略ETFの解説記事
【QYLD】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF について解説
【XYLD】グローバルX S&P500・カバード・コール ETF について解説
【JEPI】JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF について解説
QYLGの構成銘柄上位銘柄
グローバルXのホームページ参照
投資先はナスダック100指数ですのでGAFAM銘柄などのハイテク銘柄が多いです。
投資割合も上位銘柄で6割と投資割合は偏った投資をしています。
QYLGの構成セクター比率
投資先は構成銘柄から予想ができると思いますが、構成セクターはハイテクセクターが6割以上になります。
景気敏感セクターが多いので値動きは大きくなりそうです。
QYLGの株価の推移
QYLGとS&P500とQQQ 株価の比較チャート
同じナスダック100指数に投資をしているQQQとS&P500の株価を比較したチャートです⇩⇩
- 青:QYLG
- オレンジ:S&P500
- 水色:QQQ
運用成績は1年分しかありませんが、株価は右肩上がりで成長はしているようです。
しかし、株価上昇が見込めないQYLDを半分組み入れていますので株価上昇率はS&P500とQQQとは大きく差をつけられています。
QYLGのトータルリターン
分配金込みのトータルリターンでも、S&P500とQQQには勝てません。
下落幅は少しだけ小さいようですが、コロナショックのような大暴落のデータがないのが不安点です。
QYLGの分配金と増配率の推移
QYLGの分配金
グローバルXのホームページ参照
運用年数が短すぎてデータがほとんどありませんが、今までの分配金額はある程度は一定金額を支払っているようです。
増配についてはカバードコール戦略で分配金を支払っているので増配は期待しない方がいいと思います。
QYLGのメリット・デメリット
QYLGのメリット
毎月分配型で高配当
QYLGは毎月分配ETFで利回り5.4%あります。
リタイア後の生活の支えになってくれるかも知れないETFです。
株価は右肩上がり
S&P500やQQQには勝てませんが、QYLGの株価は右肩上がりで成長しています。
投資先は信用できる
投資先はナスダック100指数ですので、投資先の信用度がかなり高いです。
QYLGのデメリット
運用歴が短い
投資内容からある程度の成長を期待できるETFですが、運用期間が短いので大暴落のときの下落幅や増配率が分かりません。
投資内容が分かりにくい。
上記で説明した通り、『オプション取引』、『カバードコール戦略』と普段聞きなれない投資方法ですので、リスクがどのくらいあるのかわかりにくいです。
『分からない物に投資をしてはいけない。』は投資の基本ですからね。
投資内容が分かりにくいなら、購入は控えた方がいいと思います。
経費率が高い
信託報酬0.60%と割高な経費率になっています。
日本ならそんなに高い水準ではないのですが、米国ETFだと同じ高配当ETFは0.06%ぐらいと維持費が10分の1になりますので、かなり高い部類に入ってきます。
増配しない場合は将来的に高配当ETFに分配利回りで負ける
QYLGの利回り5.4%ありますが、もし増配をしない場合は10年ぐらいでVYMなどの高配当ETFに投資元本で計算した場合の利回りで追い抜かれます。
長期での配当金投資をする場合はVYMなどの増配している高配当ETFの方が賢明だと思います。
器用貧乏の予感…。
株価の値上がりはS&P500に勝てず、分配金額もQYLDの方が利回りは倍ぐらい高いです。
キャピタルゲインとインカムゲインのどちらかに重点を置いて投資をしたい人には微妙な投資対象になります。
QYLGの運用方法
QYLGは投資先を考えると全力投資をしてもいい気がしますが、個人的は辞めた方がいいと思います。
理由としては、QYLGを分配金目的で保有するならQYLDの方が利回りが高いので、分配金目的ならQYLDを保有した方がいいです。
売る場合でもQQQの方が値上がり益が期待できるので、売却益が欲しいならQQQを購入した方が効率がいいです。
投資先も運用方法も悪くないETFですが、出口戦略を考えたらちょっと微妙な気がします。
QQQとQYLDの組合せの記事⇩⇩
個人的はQQQとQYLDを別々に購入した方が融通が利くと思いますの、参考までに見て頂ければと思います。
まとめ
QYLGについてまとめると
- QQQ+QYLDを組み合わせたETF。
- 運用方法が分かりにくい。
- 毎月分配型で、配当利回り5.4%以上。
- 株価は右肩上がり。
- 運用年数が短い。
- 維持費が高い。
- 器用貧乏なところがある。
QYLGは個人的には好きな内容のETFですが、出口戦略を考えるとQQQとQYLDを別々に購入した方が良さそうなので良いのか、悪いのか評価しにくいです。
しかし、今後の分配金額が増配していくなら配当金投資先として、とても優秀なETFになると思います。
QYLGは運用年数が浅いのでもう少し様子を見たいETFだと思います。
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以上で今回の記事を終わります。
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