今回は、キャピタルゲインとインカムゲインの二重取り出来る、配当利回り7%以上の超高配当ETF『【JEPI】JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF』について解説します。
今後の投資先として参考にして頂ければ嬉しいです。
JEPIの概要
【JEPI】正式名称:JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF
運用開始は2020年5月20日からと真新しいETFです。
投資内容は米国の大型株とオプションの売却を組み合わせたポートフォリオからインカムを獲得し、株式の配当金とオプションプレミアムを原資として毎月分配を目指します。
独自のリサーチプロセスによって分散された低ボラティリティの株式ポートフォリオを構築します。
このリサーチに基づいて株価の割高・割安を判断し、リスク・リターン特性の向上を目指します。
投資内容を簡単にまとめると
- 8割はS&P500を中心に大型株から銘柄を選定してキャピタルゲイン狙い(キャピタルゲイン狙いなので無配の銘柄も組み入れ対象)。
- 2割はELNへの投資をしてインカムゲインを確保する。
- 下落幅が小さくなるように銘柄を選定。
JEPIの投資内容…ややこしいですね(笑)
特に『”ELN”って何?』て思いますね。
ELN(エクイティ・リンク・ノート)は仕組債の一種で、SP500とそのオプション取引を対象とする債権です。
QYLDのカバードコール戦略に似ている内容になります。
仕組債についてはコチラの日本証券業協会の解説記事を参考にしてください⇩⇩
※2021年11月のデータ参照。
JEPIの基本情報
名称 | JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF |
運用会社 | JPモルガン |
構成銘柄数 | 102銘柄 |
分配金利回り | 7.20% |
決算日 | 毎月 |
経費率 | 0.35% |
投資先は100銘柄ぐらいに投資をしています。
信託報酬は0.35%と高いですが、カバード・コール戦略をしている【QYLD】が経費率が0.60%ですので、よく似た特殊な運用方法していると思うとまだ安い方だと思います。
配当月は毎月に配当月があります。
超高配当+毎月分配と配当金生活向けのETFです。
購入は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券と大手証券会社から購入可能です。
JEPIの構成銘柄上位10銘トップ
ティッカーシンボル | 銘柄名 | 構成割合 |
---|---|---|
INTU | イントゥイット | 1.75% |
MSFT | マイクロソフト | 1.73% |
ACN | アクセンチュア | 1.69% |
GOOGL | グーグル | 1.68% |
ODFL | オールド・ドミニオン・フレイト・ラインズ | 1.64% |
DTE | DTEエナジー | 1.58% |
TGT | ターゲット | 1.57% |
LLY | イーライ・リリー | 1.49% |
LOW | ロウズ | 1.46% |
TMO | サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック | 1.46% |
投資銘柄はインカムゲイン狙いではなく、キャピタルゲイン狙いでの運用をしていますので、Googleのような無配当の銘柄も組み入れられています。
投資割合は、均等に投資をしているので1つの銘柄に偏った投資はしていません。
JEPIの構成セクター比率

セクター比率は、ハイテクセクターが1番多く、2番目にヘルスケアセクターが多いです。
セクターは綺麗に分散投資をしているので、セクター投資も偏った投資をしていないようです。
JEPIの株価の推移
JEPIとS&P500とQYLD 株価の比較チャート

- 青:JEPI
- オレンジ:S&P500
- 水色:QYLD
JEPIは運用開始されてまだ2年すら立っていない新しいETFですので、1年間の短い期間での運用成績をS&P500と同じ超高配当ETFのQYLDと比較しています。
株価は、キャピタルゲイン狙いでも運用していると言うだけあり、株価は右肩上がりで成長はしており、QYLDには勝っていますがS&P500には勝てません。
JEPIのトータルリターン

トータルリターンでもQYLDには勝っていますが、S&P500には勝てません。
下落に強いように運用していると言うだけあり、下落幅は1番小さいです。
しかし、コロナショックなどの市場暴落のときの値動きがわからないのが問題です。
JPEIの分配金利回りと増配率の推移
JPEIの分配金と増配率
運用年数が短いので増配などのデータが少ないですが、参考までに⇩⇩
- 2020年が6月から12月までの半年で3.23ドル、平均にすると月に約0.538ドル
- 2021年10月まで10ヶ月分の分配金が2.95ドル、平均にすると月に約0.295ドル

めっちゃ減配してるやん!?
インカムゲインのための運用方法が不安定な運用ですので減配は仕方ないですので、『JEPIは分配金は期待できない。』と判断するのは、まだ早いと思います。
JPEIのメリット・デメリット
メリット
ある程度、株価成長率が期待できる
JEPIは2021年年初来の株価55.14ドルから61ドル以上に成長しています。
S&P500には勝てませんが、コンセプト通りにきちんとインカムゲインだけでなく、キャピタルゲインでも利益が期待できます。
超高配当+毎月分配で配当金生活向け
配当利回り7.20%と超高配当で配当月は毎月と配当金生活をしたい人にはオススメの内容になっています。
デメリット
運用方法がわかりにくい
「ELN」って用語を始めて聞いた人は少なくないと思います。
仕組みも難しい内容です。
投資において”理解できない物には投資をしない”のは基本ですので、”ELN”についてよくわからないなら、JEPIへの投資は控えた方がいいです。
器用貧乏
株価成長率はS&P500に勝てず、配当利回りはQYLDには勝てません。
キャピタルゲイン or インカムゲインのどちらかに重点を置いて投資する場合はJEPIは微妙な気がします。
運用期間が短い
JEPIはまだまだ運用期間が短いETFですので優秀なのか?ダメなのか?評価しにくい点はあります。
大きな暴落相場を経験したことがないので、暴落時にどれだけ株価が下落するか不明です。
カタログスペックではS&P500よりは下落に強いらしいですが…。
次の暴落時に注目したいETFだと思います。
JEPIの運用方法を考察
まだまだデータ不足で、メインの運用先にするにはリスクが大きすぎます。
株価上昇と配当利回りは高いのは魅力的だと思いますが、現段階では様子見がいいと思います。
もし、購入するならメインの投資先ではなく、配当金の再投資先としてや利回りを上げるためにサブ枠としてJEPIをポートフォリオに組入れるのはアリだと思います。
まとめ
JPEIについてまとめると
- S&P500銘柄8割、ELN(仕組債)2割で運用している。
- 経費率は0.35%と高め。
- 株価は右肩上がりだが、配当金は減配気味。
- 株価はS&P500に勝てず、利回りはQYLDに勝てないと考え方によっては器用貧乏なETF。
- 運用開始日が浅く、未知数なETF。
JEPIは配当愛好家の私から見てとても魅力的なETFです。
現在はJEPIは減配気味ですが、QYLDも運用開始して3年ぐらいは減配続きで、今のように利回りは10%台ではなく8%ぐらいだった時代もあります。
運用開始してまだ日の浅いETですので、将来の活躍に期待したいですね。
現在、投資先に困っているなら試しにJEPIを購入検討して見てください。
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以上で今回の記事を終わります。
今回の記事があなたのなにかに役に立てれば幸いです。
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