今回は、投資先が大人気ETF【QQQ】と同じナスダック100に投資をして、毎月分配型、配当利回り10%以上と癖の強い『【QYLD】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF』について解説します。
QYLDは投資内容はQQQと同じナスダック100に投資をしていますが、運用の仕方が違うので高配当ETFになっています。
運用方法が分かりにくいETFですが、配当金生活(またはFIRE)をしたいと思っている人に特にオススメのETFですので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
【QYLD】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETFとは?
グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(愛称:QYLD)
2013年12月から運用開始された、まだ運用期間が短いETFです。
投資内容は、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却して出た利益を分配金として出しています。
投資先はQQQと同じナスダック100指数ですが、カバードコール戦略を用いることで高い配当利回りを狙うETFになっています。
聞きなれない専門用語が並んでますので、簡単に解説していきます。
簡単にカバード・コールとコール・オプションについて説明すると、
原資産が権利行使価格以上に上昇した場合は超えた部分の値上がり益を放棄することになります。
値上がり益の一部を放棄する代わりにオプション(手数料)で稼ぐというスタイルになります。
これをカバードコール戦略といいます。
…分かりにくいですね(笑)
『ちょっと特殊な取引きの売却益を分配金として出している。』と思えばいいかなと思います(>_<)
新生銀行のホームページに詳しく説明されたページがありますのでよければ、そちらをご覧ください⇩⇩
※2022年1月のデータ参照。
QYLDの基本情報
名称 | グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF |
運用会社 | グローバルX |
構成銘柄数 | 103銘柄 |
分配金利回り | 約12% |
決算日 | 毎月 |
経費率 | 0.60% |
投資先はナスダック指数ですので心配は少ないです。
配当利回りは基本10~12%とかなりの高利回りで、毎月分配型のETFですので安定した収入源になります。
信託報酬0.60%と維持費が高くなっているのは長期運用において問題点になっています。
FIRE(またはリタイア後)を目指す人におすすめのETFです。
QYLDの他にQYLGと言うETFがあります。
2つの違いはQYLGは、QQQとQYLDの半分づつに投資をしたQQQとQYLDのセットにしたETFです。
購入はSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入可能です。
QYLDの構成銘柄上位10銘
ティッカーシンボル | 銘柄名 | 構成割合 |
---|---|---|
AAPL | アップル | 12.15% |
MSFT | マイクロソフト | 10.59% |
AMZN | アマゾン・ドット・コム | 7.16% |
FB | フェイスブック | 5.07% |
TSLA | テスラ | 4.51% |
NVDA | エヌビディア | 4.41% |
GOOG | グーグル | 3.85% |
GOOGL | グーグル | 3.65% |
AVGO | ブロードコム | 1.88% |
ADBE | アドビ・システムズ | 1.85% |
構成銘柄はQQQと同じでGAFAM銘柄が組入れられています。
ハイテク銘柄ばかりですので、分散投資の面でリスクが高めのETFになっています。
QYLDの構成セクター比率
半分以上はハイテクセクターに投資をしています。
比率は低いですが、他のセクターにもある程度投資はされています。
QYLDの株価の推移
QYLDとS&P500とQQQ 株価の比較チャート
同じナスダック指数に投資をしているQQQとS&P500の株価を比較したチャートです⇩⇩
- 青:QYLD
- オレンジ:S&P500
- 水色:QQQ
QYLDは株価ではまったくQQQとS&P500には勝てないですね。
利益を分配金に回しているので仕方ない結果だと思います。
ただ、値動きが小さいので暴落時でも下落幅が小さいのは安心して保有できそうですね。
QYLDのトータルリターン
分配金込みのトータルリターンなら、右肩上がりで成長しています。
しかし、同じナスダックに投資をしているQQQには大きく成績を離されているのには変わりありません。
現在までの成績で資産形成を考えるなら、値上がり益狙いでQQQを購入した方が効率がいいと思います。
QYLDの分配金と増配率の推移
QYLDの分配金と増配率の推移
分配金と増配率の推移一覧
分配金は株の売却益で支払っているので、あまり安定していないようですね。
分配金の安定性があるなら、全力で投資してもいいかと思ったのですが、購入するなら控えめに購入した方がいいようですね。
2018年と2021年に大きく増配をしていますが、QYLDの運用方法の性質上たまに多めに分配金を出してくれるときもありますが、基本的には期待しない方がいいです。
QYLDのメリット・デメリット
QYLDのメリット
毎月分配型で高配当
QYLDの最大の魅力です。
配当金生活したいなら、検討してもいいのではないかと思います。
投資先は信用できる
投資先はナスダック指数ですので、投資先の信用度がかなり高いです。
値動きが小さい
QYLDは基本的に値動きが小さいので以外と暴落に強い側面があります。
QYLDのデメリット
投資内容が分かりにくい。
上記で説明した通り、投資内容が分かりにくくリスクがどのくらいあるのかわかりにくいです。
『分からない物に投資をしてはいけない。』は投資の基本ですからね。
投資内容が分かりにくいなら、購入は控えた方がいいと思います。
経費率が高い
信託報酬0.6%と割高な経費率になっています。
日本ならそんなに高い水準ではないのですが、米国ETFだと同じ高配当ETFは0.06%ぐらいと維持費が10分の1になりますので、かなり高い部類に入ってきます。
値上がり益は期待できない
分配金がメインのETFですので、値上がり益は期待しない方がいいです。
QYLDの運用方法
毎月分配型で配当利回り10%以上、投資先がナスダック指数だから安心だから、QYLDに全力投資~♪
⇧⇧凄くダメな例
QYLDは確かに投資先はナスダック指数ですが、QYLDは信託報酬が高く、下落に弱いリスクもあり、トータルリターンもQQQの方がずっといいです。
全力投資するには、一度冷静になって考えて方がいいと思います。
しかし、私のように配当金投資をメインにしている人ならポートフォリオに組入れを検討していいと思います。
ちなみにおすすめはしませんが、NISAで120万円分購入したら毎月1万円の配当金がもらえるようになります(笑)
配当金生活をしたいと思っているけど、予算が少なくて困っている人の手助けにはなると思います。
QYLDの注意事項と運用方法をまとめた記事
QYLDを購入しようと思うならご参考にしてください。
まとめ
QYLDについてまとめると
- QQQと同じNASDAQ100に投資をしている。
- 運用方法が分かりにくい。
- 毎月分配型で、配当利回り10%以上。
- 株価の値上がり益は期待できない。
- 維持費が高い。
QYLDは癖の強いETFで値上がり益は期待できませんが、個人的に好きな内容のETFですので、今後の投資先として検討してもいいかなと思っています。
配当金投資メインなら評価損益はあまり気にしなくていいですかね(^^♪
配当金生活をしたいと思っている人にはQQQよりQYLDの方がおすすめだと思います。
QYLDは好き嫌いがハッキリと別れるETFだと思いますので、あなたの好みに合わせて投資の判断をしてください。
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以上で今回の記事を終わります。
今回の記事があなたのなにかに役に立てれば幸いです。
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