今回は、S&P500連動型ETFで株価右肩上がりの毎月分配型高配当ETF『【XYLG】グローバルX S&P 500・カバード・コール 50 ETF』について解説します。
運用方法が分かりにくいETFですが、配当金生活(またはFIRE)をしたいと思っている人に特にオススメのETFですので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
XYLGの概要
【XYLG】:グローバルX S&P 500・カバード・コール 50 ETF
2020年9月18日から運用開始された新しいETFです。
投資内容は、S&P500指数の株式を購入し、対応する同一指数の50%をコール・オプション売却して分配金を出します。
簡単に言うと、VOOなどのようなS&P500連動型ETFとカバードコール戦略で分配金を出すXYLDの組合せのETFです。
この2つのETFを組み合わせて、キャピタルゲインとインカムゲインの二重取りができるETFになります。
カバード・コールとコール・オプションについて解説
原資産が権利行使価格以上に上昇した場合は超えた部分の値上がり益を放棄することになります。
値上がり益の一部を放棄する代わりにオプション(手数料)で稼ぐというスタイルになります。
これをカバードコール戦略といいます。
新生銀行のホームページに詳しく説明されたページがありますのでよければ、そちらをご覧ください⇩⇩
※2021年11月のデータ参照。
XYLGの基本情報
名称 | グローバルX S&P 500・カバード・コール 50 ETF |
運用会社 | グローバルX |
構成銘柄数 | 506銘柄 |
分配金利回り | 4.3% |
決算日 | 毎月 |
経費率 | 0.60% |
投資先は長期投資の強い味方S&P500指数です。
配当利回りは4.3%と高利回りで、毎月分配型のETFですので配当金生活向けのETFでもあります。
信託報酬0.60%と維持費が高くなっているのは運用方法がカバードコール戦略と言うオプション取引をしていますので仕方ないと思います。
XYLGの購入は、SBI証券や楽天証券、マネックス証券で購入可能です。
その他のカバードコール戦略ETFの解説記事
【QYLD】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF について解説
【XYLD】グローバルX S&P500・カバード・コール ETF について解説
【JEPI】JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF について解説
XYLGの構成銘柄上位銘柄
グローバルXのホームページ参照
投資先はS&P500指数ですので、米国を代表する優秀な大企業で構成されています。
投資先としては安心して投資ができる内容になっています。
XYLGの構成セクター比率
構成セクターは昨今のハイテクセクターの伸びが凄いのでハイテクセクターが一番多くなっています。
その他セクターにも分散投資は出来ていますので、これ1本でも十分に分散投資ができる内容になっています。
XYLGの株価の推移
XYLGとS&P500 株価の比較チャート
- 青:XYLG
- オレンジ:S&P500
運用成績は1年分しかありませんが、株価は右肩上がりと順調に成長をしています。
XYLGの半分は株価上昇を期待できないXYLDで出来ていますので、本家S&P500には勝てません。
XYLGのトータルリターン
分配金込みのトータルリターンでも、S&P500には勝てません。
下落幅はS&P500よりも小さいのでようですが、○○ショック時の株価大暴落のデータがないので様子見が必要です。
XYLGの分配金と増配率の推移
XYLGの分配金
グローバルXのホームページ参照
運用年数が短すぎてデータがあまりありませんが、去年と比べて下落傾向にあります。
分配金に関しても、もう少し様子を見たいところですね。
XYLGのメリット・デメリット
XYLGのメリット
毎月分配型で高配当
XYLGは毎月分配ETFで利回り4.3%あり、配当金生活向けのETFだと思います。
株価は右肩上がり
S&P500には勝てませんが、XYLGの株価は右肩上がりで成長しています。
投資先は信用できる
投資先は長期投資の王道の投資先のS&P500ですので、安心して投資ができます。
XYLGのデメリット
運用歴が短い
投資内容からある程度の成長を期待できるETFですが、運用期間が短いので大暴落のときの下落幅や増配率が分かりません。
投資内容が分かりにくい。
上記で説明した通り、『オプション取引』、『カバードコール戦略』と普段聞きなれない投資方法ですので、リスクがどのくらいあるのかわかりにくいです。
『分からない物に投資をしてはいけない。』は投資の基本ですからね。
投資内容が分かりにくいなら、購入は控えた方がいいと思います。
経費率が高い
信託報酬0.60%と割高な経費率になっています。
日本ならそんなに高い水準ではないのですが、米国ETFだと同じ高配当ETFは0.06%ぐらいと維持費が10分の1になりますので、かなり高い部類に入ってきます。
増配しない場合は将来的に高配当ETFに分配利回りで負ける
XYLGの利回り4.3%ありますが、もし増配をしない場合は10年もせずにでVYMなどの高配当ETFに投資元本で計算した場合の利回りで追い抜かれます。
更に長期期間で見るとVOOなどのS&P500連動型ETFにもいずれ利回りで負けてしまいます。
器用貧乏の予感…。
株価の値上がりはS&P500に勝てず、分配金額もXYLDの方が利回りは倍ぐらい高いです。
キャピタルゲインとインカムゲインのどちらかに重点を置いて投資をしたい人には微妙な投資対象になります。
XYLGの運用方法
XYLGは投資先を考えるとコレ1本に全力投資をしてもいいようなスペックがあります。
しかし、XYLGで出口戦略を考えると配当金生活ならXYLDを購入した方がよく、4%ルールでの売却するなら他の普通のS&P500連動ETFの方がいいです(売ると受取配当金も減ります)。
このことから、XYLGを購入するよりもポートフォリオの半分をS&P500連動型の投資信託を購入して、残り半分をXYLDを購入して『4%ルール + 配当金』のハイブリッド型出口戦略の方がいいと思います。
出口戦略は人それぞれですので、参考までにして頂ければと思います。
まとめ
XYLGについてまとめると
- VOO+XYLDを組み合わせたETF。
- 運用方法が分かりにくい。
- 毎月分配型で、配当利回り4.3%以上。
- 株価は右肩上がり。
- 運用年数が短い。
- 維持費が高い。
- 出口戦略を考えると微妙。
XYLGは投資先も信用でき、高配当ETFでありながら右肩上がりな投資先って凄く魅力だと思います。
しかし、将来の出口戦略を考えると微妙だなって思います。
もう少し様子を見て、XYLDよりも安定して配当金を出し増配するようなら配当金生活に向けての投資先としてはアリなETFになると思います。
今後、化けるかも知れないETFですので少しだけ購入して様子を見てもいいかも知れませんね。
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以上で今回の記事を終わります。
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